電動化になると既存自動車メーカーは現在の環境が重荷になる?
ガソリン車に比べて、電気自動車のメンテナンスコストは下がると言われています。
既存の自動車メーカーにおいて、販売会社やディーラー網は、新車販売よりも、オイル交換や点検などで利益を上げている状況。電気自動車の時代になると経営は苦しくなると予想できます。
そんな予測可能な未来が迫る中で、フォルクスワーゲンが新たな試みを始めるようです。
レポートのポイントとしては、
「メンテナンスコストが従来の車両よりも約20〜30%低い電気自動車の増加は、将来のアフターセールスビジネスに影響を与えます。 それでも、当グループは今後数年間で売上と利益を大幅に増加させる予定です。 デジタルサービスとグループ製品全体の着実な成長による顧客ロイヤルティの成長を主な軸としています。」
では、具体的にどういうことなのでしょう。
車両全体の電気シェアは、おそらく2030年までに 10〜15%に達すると考えられ、今後数年間で販売車両の大半を占めるようになる。
2018年の純正部品単体の売上高は159億ユーロで、これらの販売がグループ売上の大半を占めている。2017年と比較して売上は 2%増。
車両台数は2030年までに今よりも 5千万台増加する想定であるため、グループアフターセールス事業の基盤は継続的に成長し、電気自動車のメンテナンスコストの低下の影響を相殺できると考えている。
現在よりもかなり個別にお客様に対応し、ロイヤルティを大幅に強化します。 たとえば、顧客のスマートフォンまたは車両のインフォテインメントシステムを介して、今後のサービスイベントについて事前に顧客に通知することが可能になります。
電気自動車でなければ、純正部品単体売上は、車両台数が 1.5倍となるので、単純に 238.5億ユーロだが、電気自動車だろ 20%〜 30%メンテナンスコストが下がるということなので、 25%下がったとして、178.9億ユーロとなるけど、コネクテッドカーであるため効率的に案内や運営ができるため問題ないという判断であるようだ。
顧客のロイヤルティに依存するのは、ちょっと弱いなと感じますね。しかしきちんと危機感をもって策を講じようとしているので、フォルクスワーゲンはこの大変革期に生き残ることができると思います。しかし、日本メーカーからはあまりこのような動きを感じ取ることができません。5年後日本の自動車メーカーがどうなっているのか国の基幹産業でもあるので大変心配です。
徐々に自動車メーカーはテスラや中国の電気自動車メーカーがやりだしているように、ゲームや音楽、映像といったコンテンツプロバイダーとなり、売上を確保していく必要が出てくるかもしれません。
それでは!